11月28日
(月)
2022年
研究開発パイプラインにおけるRightFindの活用方法
※本ブログ記事は2022年1月26日に原文が投稿されたものの翻訳となります。
研究開発を重視し、多大な投資をしている、ペースの速い組織では、企業全体で科学的情報を検索、管理、それに基づいてコラボレーションを行うために合理的なアプローチがとられていると思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
私たちは実際に繰り返し耳にしているのですが、成長中の新興企業であれ、既に名を馳せているグローバル企業であれ、研究開発の各部門がサイロ化しているケースは珍しくありません。これは、製薬、バイオテクノロジー、化学、食品、エネルギーに限らず、あらゆる業界に当てはまります。その結果、作業が重複したり、時間やリソースが無駄になったりするだけでなく、科学的情報やデータへのアクセスが不可欠な緊急事態(医療事故、環境災害、製品リコールなど)で対応の遅延や混乱を引き起こすこともあります。
こういった情報の障壁を取り除くことが、私たちのライセンス手続きとコンテンツ管理のソリューションで解決しようとする問題の1つです。ここでは、研究開発パイプライン全体を通して、著作権に準拠したコラボレーションを進めるために、RightFindがどのように役に立つのかを簡単にご紹介します。
発見およびアイデアの創出
新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃、同ウイルスによって引き起こされた疾病に対抗するために、研究者は治療法やワクチンの探求に乗り出しました。しかし、彼らはゼロからスタートしたわけではありません。実は、2020年4月までに、RightFind内の「Covid Collection」には、すでに39,000件の論文が登録されていました。
新しい製品を開発する場合でも、既存の研究状況の評価がある程度必要になるのは、ほぼすべての研究開発プロジェクトに共通しています。RightFindを活用すれば、研究者や治験担当医師は過去に発表された研究を分析し、特定の疾患、化学物質、成分などのトピックに関連する論文のレビューを作成することができます。
規制
科学文献は、規制当局への申請サイクルにおいて重要な役割を担っています。研究者は、適切なコンテンツを見つけ、さまざまな規制機関が要求するフォーマットに合わせてそれらを引用することができなければなりません。例えば、薬事申請グループは、RightFindを介して他の部門としばしば密接に連携し、発表された文献を一元化して整理、引用、書類作成を担当し、薬事チームが特許申請や出願書類を精査して、当該機関に提出するのを支援することができます。
著作権の許諾を簡単に確認できることも、重要なパズルのピースとなります。グローバル企業である消費財メーカーの情報スペシャリストは、次のように述べています。「私たちのワークフローでは、最終的に何重もの許可手続きが必要になりますが、ユーザーはプロジェクトの開始時にどのような許可が必要なのかをすべて把握しているわけではありません。ある論文は、最初は一人の科学者によってレビューされますが、それが重要な技術革新や安全性の警告と判断されれば、ビジネス全体で共有されることになり、最終的には医療専門家や規制機関にまで提供されるかもしれません。私たちはワークフローの一環として、大抵はRightFindに戻って追加の許可を得ています」
特許の有効性
情報専門家にとって、特許検索を文献レビューから除外することは、従来の生物医学データベースには決して掲載されない情報コーパスを丸々見逃してしまうことになりかねません。(特許検索のメリットについては、こちら)
高度な特許検索に加え、特許無効調査のために非特許文献のレビューを担当する弁理士などは、レビュー中に関連性があると判断した論文や補足資料のコピーをRightFindに保存し、保管しておくことがよくあります。
安全性
科学文献は、製品の安全性プロファイルおよびリスクとベネフィットのバランスを確認するために最も重要な情報源の一つです。特に、新規または新たに出現した安全性のシグナルや問題を検出する場合はなおさらです。製品の発想とアイデア創出の段階で既知の文献をすべてレビューすることで、潜在的な問題を表面化させ、ひいては費用のかかるリコール問題を防ぐのに役立ちます。また、製品が発売された後、万が一規制当局が安全性に関する警告を発した場合の備えとしても、必要な文献をすぐに揃えられるようにしておくことは非常に重要です。
RightFindでは、担当者が文献レビュープロセスを監視、レビュー、自動化することで、有害事象などの安全性に関する問題を迅速に特定し、コンテンツに素早くアクセスし、規制要件を満たすことができます。
メディカルアフェアーズ
製薬会社におけるメディカルアフェアーズの役割は、単なる情報発信にとどまらず、医薬品開発およびポートフォリオマネジメントに役立つ市場ベースの戦略的インプットを提供することに変化しつつあります。
メディカルアフェアーズは、支払者、患者、医師、規制当局、政府機関など、社外の人たちに対して企業の声を代弁することもあります。この意味でも、コラボレーションを促進しておくと、最新の承認済み文献に体系的にアクセスが可能で、顧客からの問い合わせに対しても迅速な対応ができるようになります。この部門は医薬品のライフサイクルのあらゆる側面に関っているため、RightFind内のコラボレーションツールを活用し、部門を超えてコメント、注釈、文書レビューができるのは特に有効です。
競合情報分析
情報の見落としは、特に他社の動向を把握し、自社の市場参入戦略を決定する役割を担う競合情報分析チームにとって大きな損失になります。RightFindを使えば、競合情報分析チームは、承認されたチームメンバー用のライブラリーを構築することができます。そこでは、特定の製品、治療法、研究テーマに関連するすべての情報にアクセスできるだけでなく、注釈やハイライトも可能です。また、自動アラートを設定すると、個人やチームは自ら検索しなくても、注力領域に関する最も関連性の高い情報を受け取ることができます。
マーケティングおよびコミュニケーション
企業の宣伝用資料に記載された主張は、裏付けが必要です。RightFindにはすべての資料がフルテキストで保存されているため、マーケティング担当者は設定したアラートに簡単にアクセスして、製品に関する新しいメンションや店舗のマーケティング資料、特定の製品に関する出版物の情報を入手することができます。
企業全体のイノベーションを促進
企業全体の従業員のニーズに合わせて科学文献とデータ戦略を準備することで、組織はより積極的にコラボレーションを行い、著作権侵害のリスクを最小化し、そして究極的にはイノベーションと新しい発見に向けて必要な推進力を得ることができます。
研究開発チームがRightFindや著作権ライセンスソリューションをどのように活用しているか、興味がありますか?日本語でのお客様の事例を含むリソース類はこちらから。ライフサイエンス、バイオテクノロジー、化学、消費財業界のお客様の事例をご紹介したケーススタディはこちらから(英語)。コンテンツ管理とライセンス手続きのソリューションに関するお問い合わせは、こちらをクリック。